注目の甲冑展!(板橋区立郷土資料館 特別展 当世具足)

本日休み。能登・金沢での疲れを癒すべく自宅でゆっくりと過ごしております。


さて、私が能登・金沢にいっている間に、板橋区立郷土資料館において、「当世具足〜大名とその家臣団の備え」が始まっております(3月25日まで)。

ややもするとただの「くまモン好き」であるかのように思われている諸兄もいらっしゃるかもしれませんが、私は元々は城好きであり、そして甲冑好き、武具好きでもあります。
そんな私にとって、今回の展示はまさに“どストライク”な企画展です。


展示されている甲冑も、前田利家所用の金ぴか甲冑「金小札白糸素懸威胴丸具足」(展示は2月18日まで)や加賀藩の御算用者(会計専門の武士)で、映画「武士の家計簿」のモデルでもある猪山家所用の「鉄錆地梵字紋二枚胴具足」など、普段はなかなか見ることのかなわない甲冑たちがまとめて展示されています。
さすがは以前、「大熊・小熊」みたさに拝見させていただいた小田原城甲冑展を主催していた「社団法人 日本甲冑武具研究保存会」が協力しているだけのことはあります。


近いうちに訪問させていただこうと思っていたところ、一足先にいってくれた後輩から、図録をいただきました。
これがまたすばらしい図録で、ただただ「すごい!」の一言。
たったの1000円で購入できるなんて信じられません。
展示されている甲冑の数々が、様々な角度から写真におさめられておりますし、その解説も的確で勉強になります。


先ほど紹介したように、今回は前田利家や猪山家の甲冑が展示されております。
そのことは遠く加賀の地でも大きな注目を集めており、先日の能登での仕事に際しても、何人かの地元の方から今回の展示について話しかけられました。
地方紙『北国新聞』でも、2月5日の社会面で9段抜きの記事で紹介されております。

猪山家の甲冑現存 武士の魂は売らず(『北国新聞』2012年2月5日)


実際の記事はこんな感じ。力が入ってますね。



ちなみに「広報いたばし」でもかなり重点的にとりあげられています。



と、ことほどかようにすばらしい内容であり、各界からの注目も浴びている本企画展なのですが、企画展のホームページからはそのすばらしさがまったく伝わってきません。


板橋区立郷土資料館 特別展 当世具足


インターネットでの情報検索が日常生活に組み込まれている昨今、こうした展示会に行く前に「まずはネットで調べてから」という人も多いのではないかと思います。
そんな人たちがこの手作り感満載のサイトをみたら、いったいどう思うでしょう。
きっと「ああ、たいしたことない展示なんだな」と思ってしまうのではないでしょうか。


何もホームページをきらびやかにすればいいという話ではありません。
そのあたりは予算の都合等、いろいろと難しい問題があることはある程度わかっております。
でも、あれだけのすばらしい図録がつくれるのであれば、本展の重要な「入り口」であるホームページを充実することもできただろうと思いますし、いろいろ著作権の問題もあるのかもしれませんが、図録に載っている甲冑の写真を少し載せるだけでもずいぶんと印象は違ってきます。
せめてポスターだけでも載せるということはできなかったのでしょうか。
これだけのすばらしい展示であるだけに残念でなりません。


とはいえ、本当にすばらしい展示会のようです。
私も、利家の甲冑が展示されているうちに、訪れてみようと思っております。



もののふの 魂宿し 今生きる