*[趣味] リヒャルトは深い!
本日仕事。またまた急激に寒くなってきましたね。
風邪をひかぬよう気をつけなくては。
さて、先日の日曜日はNHKホールでN響の定期演奏会にいってきました。
前回、久々にN響をきいたときにこの日のチケットも入手していたのです。
私の大好きなリヒャルト・シュトラウスの「ドン・キホーテ」がメインだし、なんといっても指揮がシャルル・ドゥトワでしたからね。
プログラムは以下の通り。
第1661回定期公演 Aプログラム
ストラヴィンスキー / アゴン
ショスタコーヴィチ / ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品102
R. シュトラウス / 交響詩「ドン・キホーテ」作品35*指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:キリル・ゲルシュタイン
チェロ:ゴーティエ・カプソン
ヴィオラ:店村眞積
今回はドン・キホーテがお目当てだったのですが、ストラヴィンスキーの「アゴン」もテクニカルでおもしろかったですし、ショスタコのピアノ協奏曲も、ソリストのうまさも相まって大変たのしめました。
特にピアノ協奏曲ははじめて聞きましたが、メロディアスな部分もあり、リズミカルな部分もありと、いい曲でした。
またCD等で楽しみたい曲ですね。
そしてもちろんドン・キホーテ!これまたすばらしい演奏でした。
なんといってもドン・キホーテのテーマを奏でるチェロがすばらしかったです。
私は2階席で聞いていたのですが、チェロの音色が浮き上がっていました。
プレイヤーの力量の際だつ演奏でした。
そして、店村さんのヴィオラが奏でるサンチョ・パンサがしっかりと脇を固めており、デュトワの、軽そうに見えて力感を感じる華麗な指揮ぶりも健在。
まさに盤石の布陣という感じでしたね。
また、もう1つ特筆しておきたいのは、N響の機関誌であるフィルハーモニーに掲載されていた、「ドン・キホーテ」と「英雄の生涯」を関連づけてリヒャルトを論じていた広瀬大介さんの記事。
詳細についてはぜひ本誌を読んでいただきたいのですが、リヒャルトが活躍していた時代背景と重ね合わせられながら、当時の主流であったクラシックのスタイルに、ドン・キホーテでは抗い、一方で英雄の生涯では従っていたという、「ポジとネガ」の関係性で捉える解釈は納得のいくものでした。
さらにいえば、「英雄の生涯」で描き出されていたのも、「これが皆さんがいうところの英雄ですよ」というシニカルな視線だったのではないかなとも感じました。
クラシックを理解する上で、当時の思想や時代の風潮に関する知識が重要だということがよくわかる解説だったと思います。
こういう楽しみもあるから、やっぱりクラシックはおもしろいんですよね〜
旅立ちて やがては戻る 故郷かな (ドン・キホーテのつもりで?)