*[趣味・娯楽] さつまの器たちにニコっ!

薩摩焼〜パリと篤姫を魅了した伝統の美

本日仕事。
今日は仕事関係のイベントの準備で一日出張。
ちょっと時間ができたので、足を伸ばして現在江戸東京博物館で開催されている「薩摩焼〜パリと篤姫を魅了した伝統の美」をみてきました。


薩摩焼といえば、東京に出る前から私にとって非常に身近な焼き物です。
大学時代はもちろんのこと、割と早い時期から薩摩焼の魅力にひかれ、鹿児島県内各所にある窯元をまわったものです。
ですので、薩摩焼に関しては若干の「目利き」の自信あり!


さて会場にはいってみると、白薩摩、いわゆる「白もん」や黒薩摩、いわゆる「黒もん」の他、多様な系統の薩摩焼についても、たいへんすばらしいものが集まっていました。
薩摩焼というカテゴリーでこれほどの名品が一同に会することは、なかなかありません。
今年が日仏交流150周年という特別な年であったことから、これほど充実した展示となったのでしょう。


なかでも、普段はその華美さゆえに印象にかえって残らないことが多い「白もん」の銘品が、そこかしこにおかれていました。
本当にいい「白もん」というのは、単なる絵柄、色彩の華美さのみでは説明できない美しさを感じますね。
また、篤姫ご愛用の品であったという白薩摩の小さな犬は、白薩摩の肌合いのみでつくりだされたその見事な造形に、思わず見とれてしまいました。

また、「黒もん」のなかでも、私の心を惹きつけてならないのが、いわゆる「茶入れ」の銘品たちです。
「白もん」は上級階層用、「黒もん」は生活器といった印象の強い薩摩焼ですが、実は茶器としての「黒もん」(特に茶入れ)には、数々の銘品があります。
今回の江戸博の展示にも、当時であれば「一国一城」の価値がある(まあそこまでの名物茶器ではないのですが。。。)といっても過言ではないほどの「黒もん」茶入れがありました。
とにかく、久々の気持ちのよい展示で、単純に楽しむことができました。
おかげで翌日、足が棒のようになってしまったのはいうまでもありませんが。


このような薩摩焼が一同に集まる機会は滅多にありません。
江戸末期から明治にかけて、諸外国の人々を驚嘆せしめた薩摩焼の銘品の数々、みなさま是非、逃すことのありませぬよう・・・。


篤姫も 愛でし故郷の 器かな