*[趣味・娯楽] ひこにゃんの故郷を訪ね。

豪徳寺 仏殿

本日定休日。
自称「国宝・彦根城 築城400年祭」応援団の私。本日、愛するマスコットキャラクター「ひこにゃん」のいわば生誕地とも言える世田谷の猫寺、「豪徳寺」へいって参りました!
以前より「招福猫児」(まねぎねこ)の発祥の地として有名な豪徳寺には猫好きの私、「行かぬ訳ニハ参らぬ」と、かねがね思っておりました。
そしていよいよ念願の豪徳寺へ。はじめて乗る東急世田谷線・・・何か込んでますねぇ。あっ何と世田谷では今日有名なボロ市が開かれているではありませんか。三軒茶屋より宮の坂まで一気に行く予定が、「ぶらり途中下車の旅」に・・・。取りあえず「雰囲気だけでも・・・」と、世田谷駅から大場代官所のある方へ向かって歩むも、人が多すぎてなかなか進めず。どうしても左右にあるお店の商品に目が行きます。「おや〜おや〜pooh-zoさん。大好きな骨董がた〜くさんあるじゃないですか〜。それにしてもここを歩いていたらホント無駄使いしそうであぶないったらありゃしませんよねぇ〜」と痛快なナレーションでも聞こえてきそうなこの状況をこらえ、今回のミッションである豪徳寺へと向かいました。
第一声、「ほ〜っ。いい雰囲気だ〜」。山門の両脇には老松がそびえ、寺内は大変落ち着いた雰囲気。正面には江戸時代当時の仏殿が勇壮に佇んでいます。近づいて仏殿を拝見していたら・・・あっ!なんとそんな貴重な仏殿に「ひこにゃん」のポスターが!!

ん〜っ。「故郷に錦を飾ったんだねぇ〜」一人で納得する私。もちろん仏殿、本堂ともにしっかりと今回の旅の御礼参りしてから、最終目的地である「招猫堂」へと向かいました。
お〜っここは招き猫のメッカじゃ〜!その奉納された「招福猫児」の数のすごさは写真をご参照ください!
さ〜て、ぶらぶら歩いた豪徳寺への今回の旅。最後にはたくさんのかわいい招き猫と出会い、「ひこにゃん」のルーツたしかに確認させて頂きました!ホントいいお寺でした。
様々な願いを一匹の白猫に託す日本人のこころ。ここ豪徳寺には確かに私たちの夢や希望を「カムカム」してくれるかわいい「ひこにゃん」の弟分たちがいたのでした。
諸人の 願いくわえて 集う猫
招福の 白猫誘う かつおぶし

豪徳寺の招き猫について(下記由来参照)
東京都世田谷区豪徳寺二丁目所在の豪徳寺は幕末の大老井伊直弼公の墓所として世に名高く寺域広く老樹鬱蒼として堂宇荘厳を極め賽者日に多くまことに東京西郊の名刹なり、されど昔時は至って貧寺にして二三の雲水修行して暫く暮しを立つる計りなりき、時の和尚殊に猫を愛しよく飼いならし自分の食を割りて猫に与へ吾子のように愛育せしが、ある日和尚猫に向い、「汝我が愛育の恩を知らば何か果報を招来せよ」と言い聞かせたるが其後幾月日が過ぎし夏の日の午さがり俄かに門のあたり騒がしければ和尚何事ならんと出でて見れば、鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗り捨てゝ入り来り和尚に向い請えるよう『我等今当寺の前を通行せんとするに門前に猫一疋うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり暫らく休息致させよ』とありければ和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差出しける内天忽ち曇り夕立降り出し雷鳴り加りしが和尚は心静かに三世因果の説法したりしかば武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむやがて『我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり猫に招き入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預ること是れ偏へに仏の因縁ならん以来更に心安く頼み参らす』とて立帰られけるが、是れぞ豪徳寺が吉運を開く始めにしてやがて井伊家御菩提所となり田畑多く寄進せられ一大加藍となりしも全く猫の恩に報い福を招き寄篤の霊験によるものにして此寺一に猫寺とも呼ぶに至れり。和尚後にこの猫の墓を建ていと懇に其冥福を祈り後世この猫の姿形をつくり招福猫児(まねぎねこ)と称へて崇め祈れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁盛、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり(豪徳寺「招福猫児の由来」より)。

大谿山豪徳寺(だいけいさんごうとくじ)
宗派:曹洞宗
住所:東京都世田谷区豪徳寺   
最寄り駅:東急世田谷線宮の坂駅小田急小田原線豪徳寺駅下車