嗚呼!6月13日午前0時20分、数多くの病魔と格闘しながらも、その不屈の精神力でタクトを振り続けた指揮者岩城宏之氏が心不全にて亡くなられた。73歳・・・。クラシック音楽入門期の私にとっては岩城さんの演奏、そして氏の軽妙な語り口で書かれたエッセイはまさにバイブルのようなものであっただけに、氏の死去の報告は大変残念でなりません。また、更に円熟味を増した氏のタクトさばきをみせて頂きたかったのは決して私だけではないでしょう。

さて私がお世話になっている研究所の前会長(故人)とは学習院で共に野球にいそしんでいらしたとのこと、前会長の随筆集にも鮮やかに描かれており、岩城氏のエッセイとともにふれれば人間味溢れる岩城氏のそのすがたを垣間見ることができます。今頃は「いやあ〜」と前会長と出会い先ずは「言葉のキャッチボール」から楽しまれているかも知れません。
クラシックファンとしてはもちろん、人間岩城宏之ファンとして氏のご冥福を心よりお祈り申し上げる次第であります。

球追いし 若人の声 今いずこ


(以下の訃報は、Yahoo Japan News より転載)
 NHK交響楽団正指揮者を務め、世界的に活躍した指揮者で日本芸術院会員の岩城宏之(いわき・ひろゆき)さんが13日午前零時20分、心不全のため東京都内で死去した。73歳。東京都出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。
 1956年、N響の特別公演でデビュー。60年のN響世界一周ツアーに同行して国際的に注目された。60年代半ば以降、ベルリン・フィルウィーン・フィルを指揮して世界の一流に仲間入り。
 オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督、札幌交響楽団桂冠指揮者などを務めた。
 サントリー音楽賞、紫綬褒章などを受けている。
                               (共同通信) - 6月13日14時15分更新