本日は出勤日でしたが、近日の忙しさと精神的な疲労のためか、体調を崩してしまいました。
ゆっくりすごさせていただきましょう!

さて、今日はわたくしの人生教訓?・・・とまでにはなっていないのですが、戦国の英傑にして、徳川幕府創始者である、徳川家康公の遺訓(「東照宮御遺訓」、現在では後世の作であるとされています)について話してみましょう。
この遺訓、子供の頃より歴史好きだった私にとっては、非常に身近なもので、意味もよく理解せずに口ずさんでいるような言葉でした。みなさんも家康公由縁の岡崎、浜松、静岡、久能山、日光、上野などに訪れた際に、この遺訓のプリントされたお土産など見かけられ、意外となじみ深いものかもしれません。
知らない方もいらっしゃるでしょうから、念のため内容を次に記します。

「人の一生は重荷を負うて遠き道をゆくが如し いそぐべからず 
 不自由を常と思へば不足なし
 こころに望みおこらば 困窮したる時を思ひ出すべし
 堪忍は無事長久の基 いかりは敵とおもへ
 勝事ばかり知りて、まくる事をしらざれば、害其身にいたる
 おのれを責めて 人をせむるな
 及ばざるは過ぎたるよりもまされり」(『東照宮御遺訓』より)

ん〜む。単純な内容なのですが、含蓄のある貴きお言葉ですよねえ。
しかもこの遺訓、幼少の他国への人質経験をはじめとし、数々の困難に直面しながらも、天下人となった家康公の考え方を反映した(家康公になったつもりの?・・・)内容となっています。
この「御遺訓」、当時すでに神格として存在していた家康公の、非常に人間くさい言葉となっているがために、かえってそのギャップが「人間家康」の言葉、「こころ」として、強く人々の心へ訴えかける何かとなっているように思われます。
かく言う私も家康公になったつもりで誰かがつくられた、この「言葉」を噛みしめている一人であるわけです。

悪きこと 己がせいにはなおできず 遠き歩みで改めたきを