関ケ原、大垣、彦根の旅

本日休み。東京は雨が降ったり止んだりの曇り空。
寒さもひとしおですね。

さて、昨日の日記に書きましたように、週末は関ケ原検定を受検するためにでかけておりました。
まず金曜日、仕事を終えたその足で東京駅に向かい、「のぞみ」に乗車して名古屋まで。
ついで特急しらさぎに乗り換えて大垣についたのは夜の8時半すぎ。
仕事を終えてから3時間ちょっとで大垣にいるなんて、便利になったものです。


さて検定当日。
早起きをしていそいそと出かける準備をし、ホテルを出発。
一路、関ケ原に向かいます。


検定は13時からでしたので、試験勉強も兼ねて関ケ原古戦場を散策。
以前、一度訪れただけだったので、記憶が曖昧になっているところもあります。
時間は限られていましたが、駅周辺で歩いて行ける範囲の旧跡を巡ってきました。

本多忠勝の陣跡→松平忠吉井伊直政の陣跡→東首塚田中吉政陣跡→
家康最後の陣跡である陣場野→関ヶ原町歴史民俗資料館→
決戦地→笹尾山→島津義弘陣跡→「喫茶 本陣」という流れで巡ってきました。
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特に笹尾山に向かう途中は、曇り空のなか霧が立ちこめ、まさに400年前の決戦をほうふつとさせる雰囲気。
 

検定を受ける前に、まさにいざ決戦の面持ち。
否が応でも気持ちが高ぶります。


とはいえものすごい霧。後ろを振り返ると真っ白で視界がききません。

これでは決戦の地にたどり着くことなく不戦敗となりかねませんので、潔く引き返しました。
まさに島津勢よろしく、勇気ある撤退であります。


お昼ご飯は「喫茶 本陣」で、名物の焼きそば定食。
ところがこの喫茶店、とってもサービス精神旺盛なお店で、次から次へとおまけのおかずを持ってくる。
おかげですっかり満腹になってお店を出ました。
この本陣さんには、翌日もまたいくことになるのですが、これはまた後ほど。


13時からはいよいよ関ケ原検定。
  
結果は昨日の日記で書いた通りです。
わざわざ行った甲斐がありました!


夜は再び大垣にもどり、同じホテルに連泊。
さすがにつかれていたので、早めに就寝しました。


2日目は天気も回復基調。
まずは昨日まったくまわることのできなかった大垣の街をぶらり。
目的地はもちろん、大垣城です。
 
 

久々に訪れた大垣城ですが、平成22年の修復の際に外観が旧様に復しておりました。
これがまたイイ!
最上階の窓のサイズなどは、以前の天守よりも明らかに小さくなっています。
以前は、おそらく観光客が眺望を楽しめるようにとの配慮なのでしょうが、大きな窓となっておりました。
これだと、外観はバランスが悪くなってしまうんですよね。
こういうところを忠実に復していただけたのは、城好きとしては嬉しい限りです。


続いて訪れたのは、昨日もいった関ケ原
実は昨日、お昼をいただいた「喫茶 本陣」に、カメラのバッテリー充電器やらお手入れ道具一式のはいった巾着袋を忘れてきてしまったのです。
ホテルに戻ってからカバンのなかにはいっていないことに気がつき、忘れたとしたら本陣しかありませんので朝早くにお電話したところ、ちゃんと預かってくださっているとのことだったので、再び訪れたというわけです。


せっかくなのでコーヒーをいただこうとしたところ、モーニングにしたほうがいいと勧められたので、朝ご飯を食べてあまりたっていなかったのですが、せっかくなのでいただきました。
食べながらしばらくお店のおばちゃんと、関ケ原は寒いでしょう、ええそうですねといった話をしつつ、実は自分が宮崎県の出身だという話をしたところ、お店のおばちゃんが常連と思われるお客さんに「この方、宮崎出身なんですって」と声をかけました。
実はその方も宮崎の出身だったのです。
おかげさまでしばし郷里の話で盛り上がりました。
なんでも関ケ原には宮崎出身の方がけっこういらっしゃるそうで、どうも高度成長期の頃に関西に出てきて、関ケ原へこられた方たちであるようです。
いやはや、それにしてもご縁ですねえ。
私が忘れ物をしなければお会いすることのなかったであろう方々。
こういうのも旅の醍醐味ですね。


さて、せっかく関ケ原にもどってきたので、晴天の関ケ原も写真撮影。


関ヶ原駅にもどり、次に向かったのは彦根
彦根城は個人的にとても好きな城郭です。
近くに来た際にはなるべく足を伸ばして登城するようにしております。
 

彦根城と言えばもちろん「ひこにゃん」なのですが、日曜日ということもあってものすごいお客さんの数。
まだまだひこにゃん人気は健在です。
いつもであれば彦根城天守閣前広場に出てくるのですが、1時半からの回は強風のため彦根城博物館のエントランススペースに登場するとのこと。
これは大変なことになると思い、急いで博物館に入場し、展示を見て参りました。


私如きが言うのも何ですが、彦根城博物館は近世の武家の一級資料がそろう博物館で、企画展も素晴らしいものが毎回開催されています。
今回も「彦根藩のさまざまな武士−江戸時代の社会と身分」と題したテーマ展が開催されておりました。
   
 

ゆるキャラ好きの私は、もちろんひこにゃんも好きなのですが、今回はそれが目的ではありませんし、時間も限られていましたので、ひこにゃんには目もくれず天守閣へ。

季節ごとに美しい顔を見せる天守閣は、冬の青い空と相俟ってすばらしい姿を見せてくれました。
 


彦根駅にもどって、ちょっと遅めの昼食。
彦根にくるといつも食べるちゃんぽんがありまして、今回もおいしくいただきました。


その後彦根駅を出て、米原駅から「ひかり」に乗車。そのまま東京に戻って参りました。

今回も急ぎ足の旅ではありましたが、検定を受けることを通してまた知識が深まったように思います。
特に今回の関ケ原検定は、現地で行われた検定でした。
現地にいって受けたことで、当地の方々の想いも同時に感じることができ、心に残る旅となりました。


どうしても仕事柄、史料だけでものを考えることが多いのですが、実際に現物を見た上での知識は貴重なものであり、見ることこそ知ることの原点であるということを、いまさらながらに思い知りました。


また機会を見つけていってみたいですねぇ〜。



知の霧を 晴らすが如し 古戦場