本多さんの甲冑!

本日休み。午前中に所用をすませ、午後はゆっくりと過ごしました。
外にいるにはあまりにも暑すぎましたからね。


さて、この夏注目の展覧会、先日の江戸博「二条城展」に続き、夏休みを利用して岡崎市美術博物館で開催中の「徳川四天王本多忠勝と子孫たち ―岡崎藩主への軌跡―」に行って参りました。
19日までと期日が迫っていたので、急ぎかけつけた次第です。


ひさびさの新幹線こだまに乗って三河安城駅で下車。駅でレンタカーを借りてまずは目的の岡崎市美術博物館へ。
ガラス張りの現代的な建物が、青空によく映えています。

そんな現代的な建物に、本多家の歴史的遺物が展示されているというのも、なかなか好対照な感じでいいですね。


今回の展示のメインは、ポスターにもつかわれている本多忠勝所用の黒糸威胴丸具足。
あの鹿角の脇立が印象的な忠勝の甲冑は、やはり直接みるとその迫力に圧倒されます。
そしてさらに嬉しいことに、今回は本多家当主の甲冑が7領も展示されていました。
それぞれに異なる甲冑でありながら、どこかしら類似性(多くの共通点、継承)も感じさせられる甲冑群の威容に、すっかり魅入られてしまいました。


本来は防具としての機能を果たせばいいだけの甲冑ですが、その機能の追求は機能美を生み、更に美しい甲冑へと変化していきました。
そこから時代が下がり、平安な世になると、甲冑は装飾性を高めていき、源平の時代に用いられていたような甲冑を模した、復古調の甲冑もみられるようになります。
その一方で、偉大な藩祖にあやかろうとするかのような、鹿角の脇立を用いた甲冑も多く、甲冑が家を象徴する存在であることにも気づかされます。
有名な忠勝の甲冑だけでなく、こうして歴代の当主の甲冑が一同に会したことで、いろんな見方ができる展示となっておりました。


その他にも衣冠束帯姿に描かれた八代忠良の自画像、歴代当主の印章および花押型など、興味深い展示がズラリ。
時を忘れて見入っていました。
図録も大変充実した出来で、大満足でした。
なおその図録についてですが、忠直所用の甲冑「藍革威肩白萌黄糸胴丸具足」の前立にあしらわれているものを「龍」だと説明されていますが、顔は龍であるものの翼と魚の尾びれとがついておりますので、これは正確には「飛龍」とすべきかと思います。
大きく分類すれば龍でいいのかもしれませんが、東照宮の彫刻でも龍と飛龍とは区別されておりますので、やはり飛龍としたほうが正確でしょう。


続いて訪れたのは岡崎城
まずは城内をひとまわりして写真を撮影。




その後、「三河武士のやかた家康館」を訪問。
夏休みということもあり、多くの子どもたちで賑わっていました。
なかでも特に人気があったのが甲冑や槍や鉄砲の体験コーナー。
実際にかぶったり持ってみたりすることができるようになっていたので、小学生たちは大はしゃぎでした。
多少のうるささは感じましたが、将来の「歴史好き」を育てるためにも、こういう企画は必要だと思います。


こちらでは昨年ひらかれた「武門のあかし 甲冑展」の図録を購入してきました。
わずか200円という格安の、図録というより小冊子ともいうべき規模のものではありますが、値段に比して情報量はたっぷり。
大変お買い得な図録でした。


その後は、これまでなかなか訪れることのできていなかった徳川家の菩提寺である大樹寺と伊賀八幡宮をお参りして初日をしめくくりました。
ちなみにその日の夜ながれていたBS朝日で人気の番組「城下町へ行こう」の再放送はなんと岡崎。
もちろん私は本放送のときに見ておりましたが、当地で見るとまた違った感じがしますね。


2日目は名古屋に足を伸ばして名古屋城にご挨拶。
暑い最中、地下鉄で名古屋城に赴き、写真撮影。




昼には名古屋駅にもどり、お昼を食べて新幹線のぞみに乗って東京に戻りました。
ひつまぶしも、味噌カツも、大変な行列だったのであきらめました。。。


一泊二日の旅ではありましたが、今回はとにかく展示会がメインでしたので、大満足の旅でした。
さて、次はどこに行こうかな〜


遠くとも 本人確認 鹿の角