中国地方城巡りの旅

サンライズ出雲

本日休み。朝からいい天気です。外もそこまで暑くないですし、過ごしやすい一日になりそうです。


さて、このところ公私ともに忙しく、約一ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
ちょっとまとまった休みがあったこともあり、車中泊1泊を含む3泊3日の旅程で島根、鳥取、岡山の城巡りを行ってきました。
車中泊とは、寝台特急サンライズ出雲」のこと。
寝台列車に乗るのはずいぶん久しぶりでしたが、部屋もきれいだし、十分にプライベートも保たれているし、すばらしいですね。


夜の10時に東京駅をでたサンライズ出雲は、翌朝9時過ぎに安来駅に到着。
安来駅からタクシーで向かったのは月山富田城です。
この城、けっこうな山城で、しかも季節は夏。
大量に流れ出る汗をふきふき、虫や蛇を避けながら山頂の本丸へと向かいました。


行き帰りには数組の御同好の方々とあいさつを交わしながら、この尼子氏の堅城の縄張を十分に楽しませてもらいました。
山上からの眺めもすばらしかった!


下りは歴史民俗資料館を目指し、見落とした曲輪を攻めるとともに、目的の1つである鹿介さん像へのご挨拶も無事果たしてきました。


帰りはバスで安来駅にもどり、そこから電車で松江に。
宿泊は松江市内でしたので、まずは荷物をホテルにおかせてもらい、駅前でお昼を食べてから松江城へ。
松江自体はじめてだったのですが、私にとっては念願の地であります。
郷里の九州からも東京からもアクセスがあまりよくないこともあり、なかなか訪問できずにいたのですが、松江城といえばいうまでもなく現存12天守の1つ。
黒塗りの望楼型天守であの大きさは圧巻です。まさに無骨といった印象です。

また天守から見える宍道湖をはじめ、松江の町並みは「あっぱれ!」の一言。
城内の石垣もすばらしく、写真を何枚とったやら・・・。とくに旧祈祷櫓下の石垣の勾配は美しいとしかいえませんでした。
復元櫓群もその雰囲気を壊さない忠実な仕事がなされており、今後もこの方向での整備に期待したいですね。

ちなみに「船好き」でもある私は、お堀を船で案内してくれる「堀川遊覧船」も楽しんできました。
城下を違う視線で見ることができていいですよ〜

夜は松江市内でおいしい魚をいただき、二日目に備えて早めに就寝しました。


二日目は、朝8時台の特急に乗って鳥取駅に。
車だと4時間はかかるのですが、電車なら2時間くらいでいけます。
日本海の風景も楽しめますし、こちらのほうがいいかなと思い、車は鳥取で借りることにして電車でむかったわけです。


鳥取駅前で車を借りてむかったのは鳥取城址
山上の丸までは今回足を伸ばしませんでしたが、天球丸、二の丸の石垣を中心に見て回りました。
近世に整備されたこのエリアは、近世城郭好きの私好みの石垣となっており十分に楽しむことができました。

くわえて御三階櫓跡付近から眺める鳥取市街地もかなりのものでした。

また、本来は休館しているはずであった県立博物館が、企画展開催中で開館していたので、鳥取城関係の資料も数冊入手。
さらに車を走らせ国指定史跡である池田家歴代墓所も見学(お参り)してきました。


続いては鳥取より車を走らせること2時間半のところにある津山城
実はこの旅行期間中、つねに台風の影響にさらされておりました。
基本的に大雨に降られることはなかったのですが、津山城では若干の風と雨に見舞われてしまいました。
帰る頃には止んでいましたけどね。



津山城は2度目の登城だったのですが、久々の津山城城址の整備も進み、更に魅力的な城へと変わっておりました。
相変わらずの石高に似合わぬ一二三段の端正で寄りつきがたい石垣。その最上部に復元された初対面の備中櫓。いや〜、とにかく感動でした。
この石垣上に70近くの櫓が配されていたことを想像すると、ぐっとくるものがあります。
天守台付近も以前私が登城したときより整備が進んでいるようですし、この調子で城址の維持保全、できれば天守の再建もお願いいたします。

この日の宿泊は、美作三湯の1つ、湯郷温泉
旅の疲れと日々の疲れをゆっくりと温泉で癒してまいりました。
泉質もいいですし、おすすめです。


三日目。台風の心配をしていましたが結局ほとんど影響なく城巡り最終日を迎えることができました。
湯郷温泉から1時間半ほど車を走らせて備中松山城へ。
平日でしたので、狭い道を通り抜けながら鞴峠(ふいごとうげ)まで車で上り、それから徒歩にて本丸を目指しました。
さすが日本三大山城!これまで行った岩村城高取城と肩を並べる山上の石垣の勇壮な佇まい。
これで現存12天守まであるわけですからきつい坂も登り甲斐があるというもの。

道の所々に立てられた城主の言葉に笑わせられながら本丸へ到着。
天守閣を入念に見学の後、復元櫓のなかでビデオを2本鑑賞(小堀遠州関係、大石内蔵助関係)し、基本情報を入手しました。
今回は時間がなかったため、十分に城下を楽しむことはできませんでした。
再来訪の必要性を痛感!


続いて、備中松山城より約1時間半かけて鬼ノ城に。
古代の城は正直いって守備範囲外なのですが、日本百名城の1つにはいっていたので行ってみたのです。

いやー、やっぱりいってみるもんですね。
吉備史跡県立自然公園の一部となっている城址もよかったのですが、城址の印象以上に広大な自然と素晴らしい風景が印象に残っています。

西門周辺の復元エリアを中心に撮影し、第二展望台に向け歩いたのですが、途中で道がよくわからなくなりあえなく断念。

西門の方へ引き返し、遠く瀬戸内海と四国山地の山並みの見えるその絶景にしばらく時間を忘れて佇んできました。
帰りに立ち寄ったビジターセンターには鬼ノ城址の模型なども展示されており、実は城址見学に向かう前に確認した方が良かったかも・・・。


これで今回の城巡りは無事終了。
あとは車で岡山市内まで向かい、車を返却して岡山駅より新幹線で東京に戻りました。
3泊3日で6城制覇!いい旅になりました!


旅に出で 見つけし 種をうえ育つ